英語が話せない子を英語だけのプリスクールへ|1ヶ月通わせて起きたこと

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この記事は、家族4人でクアラルンプールに1ヶ月暮らした記録の2回目です。前回の記事はこちら。

「英語が一言も話せない子を、英語だけのプリスクールに入れて大丈夫なのか」

これが、申し込む直前まで消えなかった不安でした。

結論から書くと、通わせてよかったと思っています。ただ、順風満帆だったわけではありません。この記事では、初日から最終日までに実際に起きたことを、うまくいかなかった部分も含めて書きます。マレーシアでの親子留学やサマープログラムを検討している方の参考になれば嬉しいです。

申し込む前に一番心配していたこと

我が家の子どもは2人とも、英語をまったく話せません。日本の普通の園に通い、家では日本語だけの生活です。

そこに、英語しか通じない環境へ放り込む。友達とも先生とも言葉が通じない場所で、嫌な思いをするのではないか。英語そのものを嫌いになって帰ってくるのではないか。

申し込みボタンを押すまで、何度もその想像をしました。

初日の朝。上の子は泣かず、下の子は泣いた

初日、上の子は泣きませんでした。緊張した顔はしていましたが、自分で教室に入っていきました。

問題は下の子です。まだ2歳で、私から離れようとしませんでした。腕にしがみついて泣く。引き離そうとするとさらに泣く。胸が痛くなるとはこういうことかと思いました。

そのとき助けられたのは、先生たちの対応でした。笑顔で下の子を抱き上げて、本人にも私たち親にも「大丈夫よ」と言ってくれた。その一言で、こちらの肩の力が抜けたのを覚えています。

後から考えると、あの朝に必要だったのは子どもへの声かけではなく、親への声かけだったのだと思います。

2週目に起きた変化

変わったと感じたのは2週目でした。きっかけは一つではなく、いくつかのことが同時に起きました。

まず、下の子が泣かずに園に入っていくようになりました。そして家で「先生好きー」と言うようになった。園から送られてくる動画には、友達と手をつないで踊っている姿が映っていました。

家では、Nice to meet you を意味もなく連呼していました。英語の歌も歌うようになりました。毎日、制作物を両手に抱えて帰ってきました。

決定的だったのは、上の子が「家でも英語しゃべろう」と言い出したことです。私たちが促したわけではありません。

英語より先に変わったのは、態度だった

2週間や3週間で英語が身につくわけではありません。覚えて帰ってきた表現は、数えられる程度です。

変わったのは、言葉ではなく態度でした。

言葉が通じない相手に対して、黙って離れるのではなく、何かしら伝えようとするようになった。うまくいかなくても、次の日また同じ子のところへ行く。

順番が逆だったのだと思います。英語ができるようになったから関われるのではなく、関わりたい相手が先にいて、そのために言葉を使おうとする。教える側として何度も口にしてきたことを、自分の子どもが体で示してくれました。

喧嘩もありました

いいことばかりではありません。下の子は、友達と喧嘩をしてしまったこともあります。

先生たちがきちんと収めてくれましたが、報告を受けたときは不安になりました。海外と日本では、こういう場面の扱い方が違うのではないか。うちの子だけが悪者になっていないか。

結果として、対応はとても丁寧でした。何が起きて、どう対処して、その後どうなったかまで説明がありました。ただ、この不安を一度も感じずに済む親はいないと思います。

一番きつかったのは、送迎だった

正直に書くと、この滞在で最もしんどかったのは子どものことではなく、毎日の送迎でした。

失敗したのは順番です。先にコンドミニアムを長期で予約してしまい、その後に園を決めました。結果として、園まで片道30分から45分のタクシー移動になりました。

加えて、現地の渋滞は想像以上です。朝夕の時間帯は特に動きません。子どもを連れて毎日この移動を繰り返すのは、体力的にこたえました。

これから行く方に一つだけ伝えるなら、住まいより先に園を決めてください。徒歩や10分以内で通える場所に住めるかどうかで、1ヶ月の疲労がまったく変わります。

英語ができない親はどうするか

園とのやり取りは、当然すべて英語でした。日々の連絡、体調の報告、喧嘩があったときの説明も英語です。

私は英語を教える仕事をしているので、この点では困りませんでした。ただ、英語に不安がある方にとっては、ここが最大のハードルになると思います。

現実的な対策としては、翻訳アプリを前提にすること、日本人スタッフがいる園を選ぶこと、そして連絡手段がメッセージアプリ中心の園を選ぶことです。文字でのやり取りなら、翻訳を挟む余裕があります。

最終日、友達からの手紙を抱えて寝た

最終日、下の子も上の子も先生から離れませんでした。初日からは考えられませんでした。

友達からは手紙をもらいました。読めるはずのない英語の手紙を、その晩は大事に抱えたまま寝ていました。

あの手紙を見たとき、この1ヶ月の意味は英語ではなかったのだと、はっきり分かりました。

これから検討する方へ

費用は安くありません。送迎はしんどい。英語でのやり取りも避けられない。それでも、短い期間でも環境そのものに触れさせる価値はあると思います。

大事なのは、期待の置き方です。英語を身につけさせるつもりで行くと、たいてい親が苦しくなります。子どもが言葉の通じない場所でどうふるまうのかを見る、くらいの目的にしておくと、何が起きても収穫になります。

次の記事では、この1ヶ月に実際にいくらかかったのかを書きます。

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